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カビ2
昔、田舎の古い建物で、戸のすき間に菌糸が広がって開かなくなることがよくありました。
どこにそんな力がひそんでいるのか不気味にさえなるほど、カビの菌糸は強いんです。
もちろん、一本一本の菌糸はとても弱いのですが、網目のように縦横無尽にはびこった菌糸の集合体は、ときにはすごいカを発揮するようです。
カビの仲間は色とりどりで、白い菌糸を生やしたカビは、その後、種類によってさまざまな色に変化していきます。
たとえば、米に生えるモナスクスは、目にも鮮やかな真紅ですし、数日後には黄色くなります。
このカビは紅麹ともよばれ、害がないため食品の着色料にも使われます。
トウモロコシの芯など繊維質のものに生えるパンアカカビは、だいだい色で、カロチンのしわざです。
包装紙に生えるノカルジアやペニシリンのもとになるクリソゲニウムは、黄色です。
朽木に生えるムラサキホコリカビは、名の通り紫色。
私たちが一番よく見かけるくすんだ青緑のものは、アオカビの種類。これはほんと、いやですね。
日がたつにつれて、灰色に近い色に変化します。からだにもよくないです。
これらの色素は、どれも胞子の中に含まれています。
電子顕微鏡を使ってようやくはっきり見えるほどのほんの小さな胞子の中にも、個性を形づくる色素がしっかりと入っているのです。
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